SALLiA
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SALLiA歌手、音楽家、仏像オタク二スト、ライター

歌って作って踊るスタイルで話題を呼び、「イデア」でUSEN 1位を獲得。2018年より仏像オタクニストの活動を始め、初著「生きるのが苦しいなら」は紀伊國屋総合ランキング3位を獲得。近著に「アラサー女子、悟りのススメ。」(オークラ出版)がある。

今期も「レンアイ漫画家」など続々 次の漫画原作ドラマは

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 4月8日に鈴木亮平さんが主演し、吉岡里帆さんがヒロインを務める「レンアイ漫画家」(フジテレビ系)がスタートした。こちらはモーニングで連載されていた山崎紗也夏氏の同名漫画が原作。今期は、ほかにも漫画原作のドラマ「コタローは一人暮らし」(テレビ朝日系)や「ドラゴン桜2」(TBS系)がそれぞれ24日、25日からスタートする。

 前期放送のドラマでも「その女、ジルバ」や「おじさまと猫」「ここは今から倫理です。」などが漫画原作のドラマだった。最近は「逃げるは恥だが役に立つ」「恋は続くよどこまでも」(ともにTBS系)や「監察医 朝顔」(フジテレビ系)など漫画原作のドラマのヒットが改めて注目を集めている。

 漫画のドラマ化は原作を読んでいた時とは違う「大衆的な娯楽としての視点」が付加され、物語がより魅力的に伝わる場合もあれば、「こうじゃない」という違和感も生んでしまう可能性もある。まさにマンガ作品のドラマ化は一長一短。リスクもあるが、キャストや脚本などの総合力が合致したときは、大きな爆発力を生む。そこで今回は、これからドラマ化されそうな人気マンガ作品を予想してみたいと思う。

■ドキュメンタリータッチに描ける「ブルーピリオド」

 最初に紹介するのは「マンガ大賞2020」大賞受賞作での「ブルーピリオド(作:山口つばさ氏)」。『月刊アフタヌーン』(講談社)にて、現在も連載中だ。

 主人公「矢口 八虎(やぐち やとら)」は、未成年ながら酒もタバコも嗜む不良少年だが、成績も優秀で人間関係もそつなくこなし、それなりに楽しいけれどどこかいつも"虚しさ"を感じていた。

 しかしある日出会った一枚の絵をきっかけに、絵を描くことに生まれて初めて"意義"や"喜び"を見出し、本格的に美大受験を目指していく、と決意したところから本格的に「ブルーピリオド」の物語は始まる。

ネットでキャスト予想されている不倫愛憎劇「サレタガワのブルー」

 すでに21年のテレビアニメ化が発表されているが、ブルーピリオドは「才能」や「答えの出ない芸術と向き合う苦しみ」に真正面から切り込んでいる稀有な作品ゆえに、映像での表現でも触れてみたいと思った。

 美術部を題材にした作品は今までもあったが、ここまで「美大受験」という一般的によく知られていない部分にまで踏み込んだ作品はなく、マンガというよりもどこか「ドキュメンタリー」を見ているような感覚に陥る瞬間も多い。

 だからこそ、映像になった時に初めて浮かび上がってくる各キャラクターの心情などが見えてくる気がしてならない。

 そして作品では「絵を描く」行為を通し、「存在する意義」を愚直なまでに描き切っている。"絵を描くこと"というのは「無から有を生む」ということであるが、だからこそ「無」だった主人公「八虎」は世界に色が「有ること」を知る。

 言葉にできない苦しみを抱えている人にこそ、触れて欲しい作品であり、主人公の心の葛藤やそれに反映される形で登場する絵を、映像で見てみたら共感と反響を呼ぶはずだ。

 次に紹介するのは、集英社のコミックアプリ「マンガMee」にて連載中の「サレタガワのブルー(作:セモトちか氏)」。

 一言で言うと、最近、MBSの木曜深夜枠でドラマ化された「RISKY」などのドロドロ愛憎劇マンガ枠である。

 主人公「田川暢(たがわのぶる)」は愛妻家だが、妻の藍子は同じ会社の上司と不倫をしており、回を重ねるごとに藍子と不倫相手のゲスかつクズ展開に拍車がかかり、「マンガMee」だけの単体連載にもかかわらず、話題となっている。

 すでにネットでも、キャスト予想がなされるほどドラマ化への期待値が高まってきている。この作品の面白さは「ゲス側の人間が落ちていくまでのカタルシス」が得られるという点だろう。

 特に妻の藍子のサイコっぷりと転落劇が清々しく面白い。怖いもの見たさでドラマ化して欲しい側面もあるが、個人的にはやはりドラマ化されたら誰が藍子を演じるのかも楽しみにしている。

■ミステリ哲学マンガ「ミステリという勿れ」

 最後に紹介するのは、「月刊フラワーズ」で連載中の「ミステリという勿れ(作:田村由美氏)」。「このマンガがすごい!2019オンナ編」「マンガ大賞2019」のそれぞれで2位を獲得した。「ミステリという勿れ」というタイトルそのまま、主人公の大学生「久能整(くのうととのう)」が、ある日同級生が殺害された事件の容疑者となり、警察署で事情聴取を受けるところから物語は始まる。

 しかし久能が取調べの合間に聞いた刑事たちの雑談を聞くたびに、相手に対し腑に落ちる助言を重ね始めたところから流れが少しずつ変わっていき、自ずと事件の真相にもたどり着くというのが最初のストーリーだ。

 エピソード1以後は、探偵的立ち位置で事件の真相に導く久能。記憶力や洞察力もさることながら、彼の最たる能力は「本質を突く力」である。

 まさに彼の名の通り本質を突き、さまざまな出来事や人の心を「整わせていく」のだが、それによって救われる人、後悔する人、得る人、失う人に分かれる様が人間の"不完全さ"が感じられる独特の世界観となっている。

 第1巻読了後の衝撃は今でも忘れられない。ミステリー漫画だと思って読んでいたつもりが、いつのまにか哲学書を読んだような、聖書を読んだかのような、筆舌に尽くし難い気持ちになった。

 とにかく確実にわかったことは「すごい漫画と出会ってしまった」ということと、タイトルの「ミステリというなかれ」という意味についてだった。

 エピソードごとに事件が解決するという構成なので、ドラマ化にも向いていると思うし、現代なのにどこかレトロ感を感じさせる今作がどのように映像化されるのかを考えるだけで、思わずワクワクしてしまう。もし、近々いずれかの作品がドラマ化した暁には、頭の片隅にこの記事を思い浮かべて欲しい。

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