著者のコラム一覧
碓井広義メディア文化評論家

1955年長野県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。千葉商科大学大学院政策研究科博士課程修了。博士(政策研究)。81年テレビマンユニオンに参加。以後20年、ドキュメンタリーやドラマの制作を行う。代表作に「人間ドキュメント 夏目雅子物語」など。慶應義塾大学助教授などを経て2020年3月まで上智大学文学部新聞学科教授。専門はメディア文化論。著書に「倉本聰の言葉―ドラマの中の名言」、倉本聰との共著「脚本力」ほか。

伊藤万理華がコメディエンヌ開眼!木ドラ「お耳に合いましたら。」(テレビ東京系)

公開日: 更新日:

 木ドラ24「お耳に合いましたら。」(テレビ東京系)の主演は、元乃木坂46の伊藤万理華だ。乃木坂時代の伊藤はダンスで頑張っていたが、このドラマでコメディエンヌ開眼かもしれない。それくらいハマり役だ。

 高村美園(伊藤)は、ポッドキャスト番組のパーソナリティーをしている。ネット上のラジオみたいな形で、個人が自由に発信できるのだ。漬物会社で働く美園だが、番組では大好きなチェーン店のグルメ、チェンメシについて語っている。

 自室に置いたマイクの前で、たとえばテークアウトした「富士そば」のコロッケそばや、「くら寿司」のあぶりチーズ豚カルビを食べながら、感想をまじえた怒涛の本音トークを繰り広げる。

 好きなものを、好きなだけ、好きなように語り、それを誰かが聴いていてくれる幸せ。人気が高まっている「音声コンテンツ」の魅力を、「映像コンテンツ」であるドラマで描く仕掛けが面白い。

 また先週は、同じ元乃木坂46の桜井玲香が、大学時代の親友・香澄役で登場したので、びっくり。3年前、自分も憧れていたラジオ局に香澄が就職し、美園は彼女と距離を置いてしまった。今回、再会した2人は、「ジョナサン」のフレンチフライトリュフ塩仕立てを食べながら和解していく。ちょっといい話だった。

 ちなみに美園のポッドキャスト番組は、「Spotify」で聴くことが可能だ。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃