烏丸せつこさん直撃インタビュー 34年ぶり主演映画に「キモッ!」「古っ!」連発のナゼ

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 女優の烏丸せつこ(66)が15日から公開の映画「なん・なんだ」で約34年ぶりに主演するというので話題だ。ところが、自身の主演作について「キモッ!」「古っ!」と厳しい感想を連発。どういうわけか。

  ◇  ◇  ◇

 そもそも、この映画は夫が妻の20年来の不倫に気づくところから始まる。

「20年も二重生活って長すぎない? 今どきそんなめんどくさいことするかなぁ。しかも浮気された夫が認知症になったらさ、夫とは離婚。浮気相手とも元夫とも共存するって整合性がないよね。まぁ男からしたら“俺も認知症になったら捨てられる”って身につまされるんじゃない?」

 のっけからかなりのダメ出しである。

「脚本を読んで、ツッコミどころは満載だったけど、この主人公がどうなるか調整していったら面白くなるかなと思ったんだよね。ところがさ、監督がプロデューサーの言いなりで、何度言っても聞き入れてもらえないから、全然変わらなかった。かといって変な作品なのに嘘つけないし。もう、逆宣伝するしかないって(笑い)」

 低予算映画のため、烏丸以外の衣装は自前。配役その他含めて異論、反論があったそうで。

「自分だけ衣装で他はみんな私服なんてさ、他の女優さんもいるのに心苦しいよね。その割にドローン飛ばしてる。あれ、お金かかるのよ。そんなのiPhoneで十分、予算配分も考えて欲しいよね。浮気相手役もプロデューサーのお友達だし。プロの役者を連れてきて欲しいよね。リリー・フランキーさんみたいに役者といってもいいくらいの人ならいいけどさ」

 夫に夜の営みを断られたことが妻の不倫のきっかけになっているが。

「女はそんなことで執念深く恨んだりしないわ(笑い)。昭和感なのか、男のロマンなのかね? 別れのきっかけってそんなもんじゃないよね。あたしの場合はおカネの問題が大きかったな……カネは人間の本質が浮き出てくる。もしも金銭問題がなければ本質に触れることもないだろうし、(元夫を)ずっと好きだったと思う。でも、主人公の浮気の理由がセックス断られたの一点なんだから。動機が弱い!」

「結婚は目的じゃないよね」

 不倫についてはどう思う?

「好きならいいんじゃない? この作品に関しては、不倫しました、夫捨てました、だけじゃなくて、夫に復讐するとか、また次の恋に旅立つとかその先も描くのかと思ってた。そのくらいのパッションがないと不倫の醍醐味がないよね」

 その昔、烏丸せつこといえば“略奪愛”と報じられていた。

「はい、略奪大好き! どこが悪いんだ(笑い)! ウィキペディア見たらあたしのこと2回とも略奪婚、って書いてあるのよ。いちいち直さないけどさ。別に相手が別れてあたしのところに来ただけ。結婚しようと思っていなかったし。今は旦那も会社員からフリーになったり、コロナもあって家にいて、あたしの行くところにずーっとついてくる。仲いいっていえばそうなのかな」

 そんな烏丸的結婚の基準は?

「ノリのいいヤツ。結婚がゴールだと思うから“女は不倫するといいことない”とか、勝ち負けみたいな判断になるんじゃない? 結婚は目的じゃないよね」

 最近はアラ還グラビアも多いが。ヌードは?

「誰がオバサンの裸見たいって言うのよ。恥を知れ! って感じ。自己満足でしょ、無理無理。あたしはそういうタレントとは違う(笑い)」

 この映画の結末は?

「冷たい仕打ちをした夫に仕返ししたら見る側もスッキリするんだけど。物語の先を想像すると……変な女だから、夫とも浮気相手ともあいまいな並行線ってあり得ないし、ここに収まらないでどっか出てくんだろう、って思った方が解釈しやすい。どこが変なのか、映画館に確認しに来てください。だって変なんだもん!」

(聞き手=岩渕景子/日刊ゲンダイ

▽烏丸せつこ(からすま・せつこ)1955年、滋賀県生まれ。79年に6代目クラリオンガールとして芸能界デビュー。日本人離れした悩殺ボディーでグラビアを席巻。81年に五木寛之原作の映画「四季・奈津子」で日本アカデミー賞主演女優賞・新人賞、ゴールデンアロー賞新人賞を受賞。2020年にはNHKの連続テレビ小説「スカーレット」に出演。

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