「サイゼリヤ」が中国の日式外食チェーンで一人勝ちの秘密…くら寿司、餃子の王将なぜ失敗
「くら寿司」が中国本土から撤退する。2023年に進出し上海に3店舗を構えていたが、すでに1店舗を閉店。残りの2店舗も年内に閉店する計画だ。当初10年で100店舗を計画していたものの、出店が滞った。
一方、09年に進出した米国では77店舗、14年参入の台湾では59店舗を展開。中国では、知名度不足や景気悪化の影響を受けたとみられる。競合の元気寿司が10年、はま寿司は14年、スシローは21年に中国進出を果たしており、業界では後発であった。
飲食業界では大手各社が中国市場で失敗してきた。餃子の王将は05年、海外1号店を中国大連市に出店。日本と同じ焼き餃子を持ち込み、メニュー構成も国内に似た「日式中華」とした。しかし展開は6店舗にとどまり、14年に撤退を発表。16年に現地法人を清算した。
「中国では皮の厚い水餃子や蒸し餃子が一般的。主食として他のおかずと食べるもので、日本のように米と食べることはない。焼き餃子もあるが、水餃子の温め直しや、おやつとして食べられている。ローカル店より値段が高かったことも失敗の要因」(外食企業のメニュー開発担当者)