“二軍とほぼ無縁”立浪前中日監督にはスーパースターゆえの苦労があったと思う
最近はプロでそこまで実績やキャリアがない人でも監督になれるようになった。今の12球団を見渡しても、楽天の三木肇、オリックスの岸田護のように、必ずしもスター選手ではなかった指導者が一軍監督を務めている。
「名選手、名監督にあらず」とよく言われる。グラウンドで野球をやるのは選手。監督は選手がどれだけ気持ちよくプレーできるか、それを邪魔しない采配、選手起用をすれば勝てるんじゃないかと思う。
そのためには、選手の性格やクセ、気持ちの波を理解することが必要だ。監督は二軍のコーチから下積みを重ね、選手のことを熟知することで勝てる采配を振ることができると俺は思っている。
立浪和義のような「エリート」は、監督として苦労したのかもしれない。PL学園(大阪)時代に甲子園で大活躍し、1987年のドラフト1位で入団。星野仙一監督が南海との競合の末にクジを引き当ててから09年に引退するまで、ずっとスターだった。遊撃手としてベストナインを獲得した主力の宇野勝さんが二塁にコンバートされるほどだったから、期待値の高さがよくわかる。