松山英樹が見せたいエースの意地…相性最悪の全英でかつての輝きを取り戻せるか
【全英オープン】第1日
今や、カラスが鳴かない日はあっても大谷翔平の顔を見ない日はない。
テレビは連日、ワイドショーでも試合の映像とともに成績を詳報し、複数のCMも流れてくる。今や国内だけでなく、世界で最も知名度の高いスター選手となった二刀流メジャーリーガーは、前回の「ワールドベースボールクラシック」でも投打に大活躍。メジャーを代表する選手たちを揃えた米国を3-2で下しての優勝で日本列島を沸かせ、野球人気に大きく貢献した。
一方、日本のゴルフ界はどうか。1970~90年代は、青木功、尾崎将司、中嶋常幸の3人がしのぎを削り、「AON時代」を築いた。その間、国内はバブルの狂乱もあり、ゴルフ界は大いに盛り上がったが、バブル崩壊でブームは去り、近年、国内のゴルフ人気を支えているのは女子プロだ。
そんなゴルフ界に超ド級の刺激を与えたのが、2021年の松山英樹のマスターズ制覇だった。日本男子の4大メジャー優勝は史上初。14年から米ツアーを主戦場にする日本のエースが世界の頂点に立った歴史的快挙だったが、4年の月日を経て、ファンの記憶も薄らいできている。その後の米ツアー5勝もメディアではそれほど大きな扱いは受けなかった。今季は開幕戦となった1月のザ・セントリーを4日間35アンダーのPGAツアー新記録で制したものの、以降はべスト10入りゼロ。予選落ち3度と苦しい試合が続いている。