著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

若き日のナイナイ岡村隆史と矢部浩之 授業初日に「売れる」と確信した根拠

公開日: 更新日:

 ここまではやや腰が引けていたのですが「ダウンタウンみたいなんが来るかもしれへんで」。この一言で“面白そうやな、そんな子のスタートに関わりたいな”という気持ちが強くなり引き受けることに。

 そして4月、迎えた最初の授業でしたが、200人(正確な数字は覚えていません)ほどの生徒を前に何をやっていいのかわからず、とりあえず自己紹介させることにしました。1コマは90分。名前だけを大声で叫ぶ者、一発ギャグをやる者、いろいろいましたが、時間もきたので「最後の1人」となったところで、たくさん挙がる手の中から「そしたら君!」と指名したのが矢部君でした。

■突然立ち上がった小柄な青年

 さっと立ち上がり、今まさに話し始めようとする瞬間、離れた所から小さな男の子が立ち上がり「え~岡村隆史です!」と叫んだのです。間髪を入れずに「おまえちゃうやろ!」という矢部君の鋭いツッコミ。

 怒鳴り合う2人に教室は「ケンカが始まる」と騒然となりましたが、2人を見ていて険悪な空気を感じなかったので「君らコンビか?」と聞くと同時に「そうです」と答えたので「な~んや……」と教室の張りつめた緊張感が一気に消え去りましたが、私は「岡村隆史です!」と立ち上がった小柄な青年を見ながら「ダウンタウンみたいなんが来るかもしれへんで」という担当者の言葉が蘇り、「うわ……この子や、ホンマに来た??」と衝撃を受けていました。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人・田中将大はヤンキースに未練タラタラ…「一途な200勝男」は復帰願望を周囲にこぼしていた

  2. 2

    阪神・才木浩人はドジャース入りで大谷と共闘の現実味…「佐々木朗希より上」の評価まで

  3. 3

    カムバック星野監督の“2カ月20kg”の無茶ぶりに「嫌です」なんて言えるはずもなく…

  4. 4

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  5. 5

    高市早苗氏は頼みの党員・党友支持に急ブレーキで決戦シナリオ破綻…陣営が迫られる「地獄の選択」

  1. 6

    不世出のストライカー釜本邦茂さんが草葉の陰から鹿島18歳FWの「代表入り」をアドバイス

  2. 7

    国民民主党“激ヤバ”都議に「免許不携帯」疑惑 日刊ゲンダイの直撃にブチ切れ!【動画あり】

  3. 8

    ヤクルト村上宗隆の「メジャー契約金」は何億円?

  4. 9

    そうだ、風邪をひけばいいんだ!減量に行き詰まった末、裸同然で極寒の庭へ飛び出した

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇