「PICU」には美瑛町の抗議前からツッコミ続々だった…騒動を生んだフジテレビの詰めの甘さ

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■Dr.コトーは12月に映画が公開

 フジテレビの医療ドラマの代表作といえば、「Dr.コトー診療所」「コード・ブルー」などがある。PICUは医療体制が整っていない場所、主題歌が中島みゆきということもあり、「Dr.コトー診療所」を連想する視聴者が多いようだ。

 2003年に第1期が放送された「Dr.コトー診療所」は、今年12月16日に映画化されて公開される。似た路線の「PICU」を当てることで、劇場版「Dr.コトー診療所」のヒットへとつなげようというフジの意気込みも感じる。

 フジテレビは21年放送の「ナイト・ドクター」や、20年放送の「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」など、今までスポットが当たっていなかった医療ドラマにも果敢に挑戦してきた。ただ、最近の医療ドラマはいずれも大ヒットには至らず、フジの医療ドラマは当たり外れの振り幅が広い印象もある。

「過去の医療作品も取り扱っている内容はいいのに、イマイチパッとしなかったのは、逆に取り扱っている内容しか評価できないという物足りなさと、細分化された役割を取り扱うことで設定やリアリティの面などで綻びも出やすかったのでしょう。PICUは、そういった詰めの甘さをいかになくせるかが肝になります。もしPICUをコードブルーやDr.コトーのように映画化したいのなら、フジは今回の美瑛町のように各所から抗議や、つまらないツッコミが入らないように丁寧に作品を仕上げていく必要があります」(テレビ制作会社関係者)

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