【追悼】崔洋一監督 井筒和幸氏が明かす“戦友”秘話「骨のある映画屋がいなくなったことは悔しい限り」

公開日: 更新日:

 体制批判、文化批判、お互い似ている気の合う仲間で、いちずな人で舌鋒鋭かった。「パッチギ!」(2005年)の編集と崔さんの「血と骨」(04年)の撮影所が同じで、たばこを吸いに外に出ると崔さんもいて、たわいもない話をしたことも思い出す。後年は監督協会の仕事が忙しかったのか作品を撮っていなかったが、安請け合いする監督と違い、崔さんは自分の撮りたい作品でなければ絶対やらない。そんな崔さんだから自分の撮りたいものを探していたんだろう。

 監督業は60歳じゃまだまだ手習い。これから老練な裁きで大人を興奮させる作品を作るはずだっただけに残念でならない。また一人、骨のある映画屋がいなくなったことは悔しい限りだ。

(聞き手=岩渕景子/日刊ゲンダイ

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった