どこででも行けばネタが拾える! 新作落語は客の“あるある”話を引き出すことも

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 彦いちは、祭りが大好きだ。きっかけになったのは2008年、岩手県内に伝わる蘇民祭だった。

「あれは、下北沢の本多劇場でSWAの定期公演があった1月末のことです。数日後に自分の独演会<しゃべり倒し>が控えていて、何をやるか決まってなかった。そこで、面白そうな祭りに参加すればネタになるのではと、ラジオの構成作家と2人で蘇民祭に参加することにしました。男たちがふんどし姿で蘇民袋を奪い合う、いわゆる裸祭りです。ふんどしだけ用意して、公演後の深夜に車で出発しました」

 場所は、奥州市の黒石寺。厳寒の早暁に、ふんどし姿の男たちが激しくぶつかり合うことで知られる祭りだ。

「県外の参加者も歓迎というので加わりましたが、面白かったですねえ。喧嘩祭りとも言われますが、本当に喧嘩をするわけじゃない。パフォーマンスみたいな感じで蘇民袋を奪い合うんです」

 有名な祭りだから、テレビのニュースで流れる。東京からもワイドショーの取材クルーが撮影に来ていた。

「僕がふんどし姿で奪い合ってる姿が、たまたま映像に写り込んじゃった。それが翌朝のワイドショーで流れたから大変です。帰りの車中で眠っている間に、知り合いからたくさんメールが入ってて、『ふんどし姿で暴れてたのは、おまえか』と。昇太兄さんは録画したというし(笑)、仲間内で大騒ぎでした」

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