人気歌舞伎役者が勢揃いなのに…NHK放送法違反指摘でケチ付いたBS時代劇「大富豪同心(参)」

公開日: 更新日:

BS独自番組にこだわるNHKの事情

 この「大富豪同心(参)」の次は「雲霧仁左衛門6」へと続く。これまた中井貴一國村隼を起用した好評シリーズだが、いまNHKがBS時代劇に力を入れているのは、経営面でのある思惑があるからだ。

「12月1日から現在のBS1とBSプレミアムを統合して新BS2Kになりますが、その目玉の一つがBS時代劇なんです。地上波の先行放送や再放送が多い中、これはBSでしか見られません。現在、衛星放送の契約数は受信契約の約半分で、2波統合でさらに減るとみられています。NHKとしては、まずBS独自番組でこれを食い止め、できれば増やしたい。そして、来年4月から新BS2KもNHKプラスでネット同時配信し、その先に配信受信料の徴収を見すえているんです」(メディアアナリスト)

 もっとも、そのための整備予算9億円をNHKは総務大臣の認可を得ずに計上、放送法違反の指摘もあって、前会長の退職金支給を停止する事態になっている。

「大富豪同心」は出はなをくじかれた格好だが、ドラマとしての期待度は高い。引き続き竹島宏が歌う主題歌「絆…この手に」は軽快で、これに合わせて踊るエンディングダンスは、(参)では出演者だけでなく、竹島自身、原作者、スタッフも加わっていよいよにぎやかになった。ただ、パート1(壱)に比べて、小判のバラまき方が少ないという“不満”も聞かれる。

(コラムニスト・海原かみな)

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  2. 2

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  3. 3

    「時代と寝た男」加納典明(17)病室のTVで見た山口百恵に衝撃を受け、4年間の移住生活にピリオド

  4. 4

    中居正広氏に降りかかる「自己破産」の危機…フジテレビから数十億円規模損害賠償の“標的”に?

  5. 5

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  1. 6

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  2. 7

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  3. 8

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  4. 9

    「こっちのけんと」の両親が「深イイ話」出演でも菅田将暉の親であることを明かさなかった深〜いワケ

  5. 10

    長嶋一茂が父・茂雄さんの訃報を真っ先に伝えた“芸能界の恩人”…ブレークを見抜いた明石家さんまの慧眼

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも