「時代と寝た男」加納典明(9)動物王国移住を決め、まずアラスカに行った「かっこつけ人間」のこだわり
小説、ノンフィクションの両ジャンルで活躍する作家・増田俊也氏による新連載がスタートしました。各界レジェンドの一代記をディープなロングインタビューによって届ける口述クロニクル。第1弾は写真家の加納典明氏です。
◇ ◇ ◇
加納「さっきも言ったように俺は大抵見切るんだよ。相手を見て『こんな感じかな』『こういうところが勘どころだな』とか、見切りを持ってカメラのシャッターを押す。その感応能力っていうか、感知能力というか、俺の感性ってのは、やっぱり写真で育てたわけだよな。そこで判断をしていくと、あの人はちょっと俺、わかんなかったわけだよ。俺にしては非常に珍しいんだけど。女性も含めて、俺は写真家としての感応能力で見切ってやってきた。写真においては文句なしの世界をやってきたと思ってる。それなのにムツゴロウさんというのは俺の能力で、よくわからなかったんだ。内面的にいえばそれが大きなきっかけだった」
増田「最初のその雑誌取材は加納さんの単独の撮影仕事で王国へ行った?」
■関連記事
- 【続きを読む】「時代とFUCKした男」加納典明(10) 動物王国での“足”は馬…「ハーレーより面白くなっちゃった」
- 【前回を読む】「時代とFUCKした男」加納典明(8)「このおっさん、俺にはちょっとわけわかんねえな」って
- 「時代とFUCKした男」加納典明(7)一流には理由がある。それを知るか知らないか。畑さんにもそんな話をした
- 「時代とFUCKした男」加納典明(6)ムツゴウロウさんにも「俺ははっきり言うから。格好つけるなって」
- 「時代とFUCKした男」加納典明(5)ムツゴロウさん編スタート…なぜ俺は動物王国の住人になったのか
- 「時代とFUCKした男」加納典明(4)草間彌生さんを素っ裸にして100億円の絵の上で撮ってみたい