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碓井広義メディア文化評論家

1955年長野県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。千葉商科大学大学院政策研究科博士課程修了。博士(政策研究)。81年テレビマンユニオンに参加。以後20年、ドキュメンタリーやドラマの制作を行う。代表作に「人間ドキュメント 夏目雅子物語」など。慶應義塾大学助教授などを経て2020年3月まで上智大学文学部新聞学科教授。専門はメディア文化論。著書に「倉本聰の言葉―ドラマの中の名言」、倉本聰との共著「脚本力」ほか。

江口のりこ「ソロ活女子のススメ5」名バイプレーヤーによる“主演ドラマ”というベース基地

公開日: 更新日:

 一人で好きな場所に行き、一人で好きなことをして、一人の時間を楽しむ。2021年に登場したソロ活女子も堂々の第5シーズンを迎えた。江口のりこ主演「ソロ活女子のススメ5」(テレビ東京系)である。

 主人公の五月女恵(江口)は以前と同様、出版社の契約社員。ネット情報をうのみにする同僚を軽くいなす様子も、定時になると即退社してソロ活に励む姿も変わっていない。まずはこの「不易」にホッとする。

 前シーズンでは台湾への旅があった。今回はオーストラリアのメルボルンへと飛んでいた。そんな海外でのソロ活も悪くはないが、やはり恵には近場がしっくりくる。たとえば、「柴又ハイカラ横丁」や新井薬師前の駄菓子店「ぎふ屋」。また先週のネオ銭湯もシアワセな時間だった。

 墨田区「黄金湯」の広々としたサウナと2階のカフェで味わうチキンカレー。続けて近くにあるベーシックな銭湯「大黒湯」に寄り、露天風呂を堪能する。「これは控えめに言って最高!」という恵の心の声も納得だ。

 今期の江口は、NHKの朝ドラ「あんぱん」やTBS系「対岸の家事」にも出演中。名バイプレーヤーの本領発揮だが、“主演ドラマ”というベース基地を持っている意味は大きい。「江口ならでは」のヒロインの魅力はもちろん、主演俳優でなければ見えない風景もあるからだ。

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