著者のコラム一覧
永尾光一一般社団法人日本精索静脈瘤協会代表理事、医療法人社団マイクロ会理事長、 銀座リプロ外科院長、東邦大学名誉教授

1960年生まれ。埼玉県出身。昭和大学で形成外科学を8年間専攻後、東邦大学で泌尿器科学を専攻。東邦大医学部泌尿器科学講座教授、医学博士・泌尿器科専門医、男性不妊治療・精索静脈瘤手術の第一人者。 一般社団法人日本精索静脈瘤協会

ITエンジニアや美容師、タクシードライバー…精子を弱らせる職業と生活習慣とは?

公開日: 更新日:

 現代社会において男性不妊の原因は、これまでの「体質」や「年齢」といった要因だけでなく、「働き方」や「生活習慣」が大きく関与していることが注目されています。日々の仕事環境や、何気ない習慣が、気づかないうちに精子の質や量を低下させてしまう可能性があるのです。今回は、注意すべき職業習慣、生活習慣を振り返ります。

  ◇  ◇  ◇

 まず、IT業界やデザイナーといった「長時間のデスクワーク」を伴う職業では、座りっぱなしの姿勢が精巣周辺の温度を上昇させやすいという問題があります。精巣は体温よりも少し低い環境で、より効率的に精子を生成する器官です。そのため、熱が蓄積されてしまうと精子のDNAに損傷を与えたり、運動率が低下したりするリスクが高まります。

 タクシー運転手やトラック運転手の方々も同様に、長時間の運転に加え、車内の高温環境が精子に悪影響を及ぼすであろうと考えられます。

 美容師やホテルマンのように「シフト勤務」をされている方々は、生活リズムの乱れや夜勤によって、男性ホルモンであるテストステロンの分泌が不安定になりがちです。テストステロンは精子の生成に深く関わる重要なホルモンであり、主に睡眠中に分泌される特性を持っています。そのため、慢性的な睡眠不足は、テストステロンの分泌を妨げ、結果的に不妊のリスクを高める原因になります。規則正しい睡眠の確保が、精子の健康には不可欠と言えるでしょう。

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