今江敏晃は前代未聞の「産休取得」を断行、プレーオフ真っ最中の出来事にコーチ陣は青ざめた
ミスターマリーンズ初芝清氏による「笑いと涙の初芝劇場」(第26回=2024年)を再公開
日刊ゲンダイではこれまで多くの球界OB、関係者による回顧録、交遊録を連載してきた。
当事者として接してきたからこそ見える、あの大物選手、有名選手の知られざる素顔や人となりが記されており、当時の空気や関係性がありありと浮かび上がってくる。本企画では、そうした一編を過去の連載の中からピックアップ。あらためて掲載する。
今回は前楽天監督を務めた今江敏晃氏について綴られた、ミスターマリーンズ初芝清氏による「笑いと涙の初芝劇場」(第26回=2024年)を再公開。年齢、肩書などは当時のまま。
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昨年10月、12球団最年少の40歳で楽天の監督に就任した今江敏晃の話をしよう。
正三塁手だった私がポジションを譲った男。2002年に入団してきた当初は遊撃手だったが、ほどなく三塁にコンバートされた。身のこなしを見て、これから10年間は今江が三塁を守るんだろうなと感じた。
高卒ルーキーの頃から、さすが名門・PL学園出身だと感じたのは、打撃、守備の際にムダな動きがなく、攻守の動きがシンプルなこと。