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スージー鈴木音楽評論家

1966年、大阪府東大阪市生まれ。早大政治経済学部卒業後、博報堂に入社。在職中から音楽評論家として活動し、10冊超の著作を発表。2021年、55歳になったのを機に同社を早期退職。主な著書に「中森明菜の音楽1982-1991」「〈きゅんメロ〉の法則」「サブカルサラリーマンになろう」「大人のブルーハーツ」など。半自伝的小説「弱い者らが夕暮れて、さらに弱い者たたきよる」も話題に。日刊ゲンダイの好評連載をまとめた最新刊「沢田研二の音楽を聴く1980-1985」(日刊現代/講談社)が絶賛発売中。最新刊「日本ポップス史 1966-2023: あの音楽家の何がすごかったのか」が11月に発売予定。ラジオDJとしても活躍。

多くの「ニセフォルニア」を生んだ西海岸ブームの導火線に

公開日: 更新日:

 当時、私の住む東大阪でも、ミナミのアメリカ村にウヨウヨいるような西海岸野郎を見かけるようになった。

 ロングヘアにサングラス、アロハシャツ、ふわっとしたジーパン、たばこはキャメルを吸っているような、まるで伊勢正三みたいな風体の兄ちゃんが現れはじめ、近所の主婦たちから迷惑がられていたのを思い出す。

 そう言えば連中、イーグルスの「テイク・イット・イージー」(72年)を、通りにも響くような大音量で聴いていたよなあ(詳しくは拙著「弱い者らが夕暮れて、さらに弱い者たたきよる」-ブックマン社-を参照されたい)。

 私が「ニセフォルニア」と呼ぶ、日本人が西海岸カルチャーを真似っこするムーブメントが、イーグルスを導火線として、いよいよ盛り上がりつつある頃──。

 さぁ、オフコースから、アリス、浜田省吾、さらには水谷豊の「カリフォルニア・コネクション」(79年)まで、日本の若者がこぞってニセフォルニアする時代がやってくるぞ。

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