著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

母校・麻布の元教員も驚いた“地味キャラ”桝太一の日テレ就職 昆虫学者を志し理転で東大理Ⅱに現役合格

公開日: 更新日:

 麻布では生物部に所属。本を読むことも好きだったので、高2のクラス分けでは文系を選んだ。しかし、次第に昆虫学者になりたいという気持ちが膨らみ、高3に上がる時に理転した。桝が大学受験した2000年の麻布からの東大合格者は91人。前年の109人からだいぶ減った。

 ともかく、麻布→東大→同大学院と優等生コースを歩んだ桝が就職先にテレビ局を選んだのはどうしてなのか。「理系アナ桝太一の生物部な毎日」(岩波ジュニア新書)で「自分が好きなことを、人に伝えること」が得意だと気づいたからだとその理由を明かしている。そうした意味では、日本テレビに入社したのは正解だった。自然と触れ合う鉄腕DASHの準レギュラーに起用され、やりがいを感じていた。しかし、「山口事件が起こり、桝はテレビ局に居続けることに執着しなくなった」と前出の制作会社スタッフは話す。

 桝が退職しようとしているとのウワサが駆け巡ると、日本テレビは引き留めにかかる。19年6月、アナウンス部副主任だった桝を主任に昇格させたのだ。同時に副主任に昇進したのは、好きな女性アナ部門で殿堂入りしていた水卜麻美。会社側がいかにこの2人を手放したくなかったかがわかる。

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