佐々木朗希のドジャース入りはこの時すでに“既定路線”だったのか…29球団を激怒させたタンパリング疑惑

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2024年4月の記事③を再掲載

 佐々木朗希が不甲斐ない投球を見せるたび、SNS上では辛辣な声が吹き荒れる。高卒3年目に1試合19奪三振の日本記録、史上最年少の20歳5か月で完全試合を達成するなど投手として圧倒的なポテンシャルを持ちながら、なぜここまで叩かれるようになったのか。

 その背景には、ファンから「ゴネ得」とも揶揄された米挑戦騒動がある。23年オフに大きな物議を醸した古巣ロッテとの泥沼交渉劇、24年シーズンの不完全燃焼、そしてタンパリング疑惑まで取り沙汰されたドジャース入り──。日本球界最後の1年に何があったのか。当時の記事で振り返る。年齢、肩書は当時のまま。

  ◇  ◇  ◇

「打線に助けられて、長いイニングを投げられて良かったです。ランナーをためないよう、テンポ良く投げようと思った」

 昨14日の楽天戦で7回を3安打2失点(自責1)に抑え、今季2勝目を挙げた佐々木朗希(22=ロッテ)がこう言った。

 この日は106球を投げ、最速は159キロ。自己最多の111球を投げた7日のオリックス戦に続いて速球は160キロに満たなかったものの、「朗希はあえて出力を落として投げている。長いイニングを投げられたのは、打線に助けられたからじゃない」と、ア・リーグのスカウトがこう続ける。

「投げようと思えばコンスタントに160キロを投げられるが、まだ160キロ超の球速に耐えられる体ではないのか、意識して球速を抑えている。だからこそ100球を超えて長いイニングを投げることもできるのです。実際、球速が160キロに満たなくても、抑えられるわけですから。朗希は年間通じてローテを守った経験がないだけに、それが可能だということをメジャーにアピールする必要がある。でなければいくら能力が高くても、メジャーで先発として計算してもらえる保証はありませんから。今季から新たに、タテに変化するスライダーを投げ始めたのも、投球のバリエーションを増やすためでしょうね」

 早ければ今オフともいわれるメジャー挑戦を見据えて、着々と準備を進めているのだろう。

 そんな佐々木と相思相愛といわれるドジャースに対し、他の29球団が怒り心頭だという。

 今年3月、MLB(大リーグ機構)がタンパリング(事前交渉)を厳しく禁じるため、日本のプロ球団を含む他国のプロリーグ(韓国台湾、メキシコ)のチームおよび選手との関係性を解消するよう、全30球団に通達していたことが分かった。

 日本ハムはレンジャーズ、DeNAはダイヤモンドバックス……MLB球団と業務提携を結んでいる日本のプロ球団はいくつかあるものの、それも解消されることに。プロ球団のコーチをメジャー球団に派遣することもできなくなった。

「業務提携の解消だけではありません。我々、メジャー球団のスカウトが球場以外で密会することも厳しく禁じられたのです。それもこれも29球団がドジャースの佐々木に対するタンパリングを疑ったことがきっかけです」と、ア・リーグの別のスカウトがこう言った。

「昨年10月、ドジャースのフリードマン編成本部長が、これまで日本人選手の獲得に携わってきたゲレン・カー編成担当や日本人の元球団関係者を伴ってこっそり来日。オリックスのエースだった山本由伸(25=ドジャース)のレギュラーシーズン最後の投球を、京セラドームのネット裏でチェックした。わざわざ日本語を話せる人物を連れていたのは、単に山本の投球を見るためだけではないと思っていたら、その前後に佐々木に対してもラブコールを送っていたというのです。それを知った他球団が激怒、結果としてMLBを動かしたのですよ」

 ドジャースのタンパリング疑惑は、これが初めてではない。2016年11月、WBC日本代表とメキシコの強化試合の練習中、メキシコ代表でドジャースの主砲でもあったエイドリアン・ゴンザレスが日本ハムの大谷翔平(29=ドジャース)と談笑。その場にカー編成担当がいたことがタンパリングだと大問題に。翌17年にはMLBが全30球団に対して日本ハムのアリゾナキャンプで大谷との接触を禁止する通達を出したほどだ。

 3月に米全国紙「USAトゥデー」のボブ・ナイチンゲール記者は「ある球団のGMは『すべての球団が彼(佐々木)を欲しがっているが、彼がドジャース以外に行くことはあり得ない。それはみな分かっている』と話した」と報じた。

 佐々木に関しては鈴木誠也今永昇太のいるカブスが対抗心を燃やしているといわれるが、シカゴの地元紙が「心配なのはドジャースがすでに佐々木を獲得しているかもしれないこと」と書いたくらい。ドジャース関係者が「佐々木はこのオフ、ウチに来る」と話しているとの情報もある。

 ドジャースは昨年まで11年連続でプレーオフに進出している。カネも人気もあって、なおかつ何度もタンパリング疑惑が浮上するほどやりたい放題で結果を出し続けている「札付き」が、大谷と山本まで手に入れた。他の29球団が怨嗟の声を上げるのは無理もないが、佐々木はそれでもドジャースに行くのだろうか。

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