歌手・寺本圭佑さん 93歳にして“元気ハツラツ”大村崑さんとの貴重な出会いを語る

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印象深かったいかりや長介さん、志村けんさんのエピソード

 相撲が終わって改めて紹介していただき、ごはんを一緒にという流れになって、フグを食べながら2時間くらいいろんなお話をしてくださいました。印象深かったのはいかりや長介さんや志村けんさんの話ですね。いかりやさんと面識がなかった頃、コメディアンの世界では「西の大村崑、東のいかりや長介」と言われ、対立しているように思われていたそうです。

 ところが、初めて劇場で会って話をしているうちに、誕生日も生まれ年も同じことがわかって、「一緒に頑張ろう」と意気投合したそうです。

 そして、その時に下駄番をしていたのが志村さんだった。志村さんは大村さんを慕い、亡くなる直前まで、とくに用事がなくても「師匠、お元気ですか」と電話してきたそうです。大村さんは「彼は腰が低い人やったな」としみじみ話してくれました。

 その流れで2次会のカラオケに行くことになりました。そこで大村さんと一緒に歌ったのが「宗右衛門町ブルース」。

 それから「あんたの曲、聴かせてくれるか」と言われたので「ほおずり」を歌いました。亡くなった母を偲ぶしみじみとした歌です。大村さんは「いい歌やね。これからあんたのこと、圭ちゃんと呼ばせてもらうわ」と言ってくれた。

 この世界で生きていくためのアドバイスもしてくださった。「芸能界は厳しい世界だけど、大切なのはとにかく礼儀正しくすること。礼儀だけは忘れたらあかん。人の裏をかこうとか考えるのも絶対にあかん。それだけは言うとくわ」と。

 それから「もう年やけど、ワシにやれることがあったら、何でもするから。コンサートがあったら行くから」と言ってくださった。厚かましいとは思いましたが、早速、今年2月1日に地元の奈良でやったコンサートの案内を差し上げました。大村さんは「奈良は遠いなあ」と言いながら来てくださって(笑)。

 ステージでのお話もお願いしたら、「時間は何分くらいあるの?」と聞かれたので、「30分くらいなら大丈夫です」と言ったら、「そりゃ、厚かましいわ」と笑ってらした。ステージにあがると、お客さんは大喜びでした。その時に撮ったのがこの写真です。

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