「時代に挑んだ男」加納典明(64) 俺に「老後」という言葉はないね、まだ自分の正体を見ていないから
今この時が発展途上の最高点
加納「ちょっと似てるかもしれない。ただ僕の考えるところではアートが一番いいものだと思いますね」
増田「それは寿命が長いというか、生涯通してできるという意味で」
加納「それもありますね」
増田「スポーツは30代で下降線ですが、アートにおいては80代でも上がれると」
加納「そうですね。で、俺自身はそのアートの感性のチャレンジが一番楽しいわけだし、スリルがあるし、ワクワクするわけです。結果として作品は残るわけですが、行為することの方が好きなんですよ」
増田「常にアートしている只中にいたいということですね」
加納「そう。感覚することの方が好きなんですよ。で、先日も『注目してる若手クリエイターは誰ですか』って質問されましたよね。でも現実に俺はそういう人知らないっていうか、『こいつは』って興味もてるような対象は別にいなくて、一番興味があるのは自分自身なんですよ。加納典明という存在というか、実存というか、クリエイターはどこまでどうやって生きていくんだろう、どこまで何を表現していくんだろうということにすごく興味がある。まだまだやり足らないというか」


















