俺と高代延博コーチの「乱闘寸前の悶着」に星野監督が言い放った意外な一言
リーグ優勝した1999年、この年から一軍内野守備走塁コーチに就任した高代延博さんとは、どうしてもウマが合わなかった。
沖縄・春季キャンプでバントフォーメーションの練習中、星野仙一監督が姿を見せるや、エンジンが加速。少しでもチャージが遅れると執拗に怒鳴られた。体力も気力も限界に達した俺はついに、高代さんに向かってこう叫んだ。
「うっせえボケ!」
高代さんもまさか、俺から暴言を吐かれるとは思っていなかっただろう。
「ナニ!? 山﨑! 今なんて言った!」
売り言葉に買い言葉で揉み合いに発展しそうになった。険悪な雰囲気を察知した選手やスタッフが駆け寄ってくる。まさに乱闘状態。グラウンドが騒然とする中、三塁付近にいた星野監督が静かにやってきた。
<これはやられるな……>
大きなカミナリを覚悟していると、監督はこう言った。
「もうええわ、高代。もうやめとけ。練習は終わりや」


















