著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

公開日: 更新日:

「幼稚舎から上がってきた生徒は自らを“内部”、中学や高校から入ってきた生徒を“外部”と呼ぶ。差別するつもりはないんですが、自分たちが慶応を体現しているという意識が強いんです」

 当初は不愉快な思いをしながらも、石坂はすぐに慶応の空気に溶け込んでいった。修学旅行で仲良くなった同級生たちと演劇部を創設した。慶応高校に上がると、ラジオのバイトを始めた。台本を書くだけでなく、DJも務めた。400円のギャラは交通費と食事代でその日のうちに消えた。

 慶応大法学部に内部進学すると、芥川比呂志らが立ち上げた新劇研究会に入部した。大学2年の時、芥川が明智小五郎を演じる舞台「黒蜥蜴」に端役で出演。楽屋に出入りするうちに、テレビプロデューサーの石井ふく子氏の目にとまり、人気ドラマ「七人の刑事」(TBS系)への出演が決まった。「慶応のプリンスは瞬く間にスターダムを駆け上がっていった」と証言するのは80代の元芸能記者だ。

「七人の刑事」の出演からまもなく、連ドラ「潮騒」の主演が舞い込んだ。ヒロインの加賀まりこと裸で抱き合うシーンもあった。のちに2人は舞台でも共演。ぐっと距離を縮め、実際につきあい始めた。「どちらもあっけらかんとしたもので、交際を隠すこともなかった」と元記者は振り返る。

 大河「太閤記」への出演も決まり、撮影の合間にキャンパスに顔を出すという状態に。結局、慶応を卒業するまでに6年かかった。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲