「タンマ君」などの東海林さだおさん死去…サラリーマンを風刺し、笑わせ励ました88年の名シーン
「たとえば、部長が派手な椅子やソファにどっしりと座っている構図がよく描かれました。実はたいしたことをしていないのに威張っていたり、部下のヒラ社員がチラチラとその様子をうかがうような場面。東海林さんの作品の定番シーンのひとつで、威厳を示しながらもうとうと船をこいでいたり、仕事そっちのけの怠慢で窓際に追いやられたり、威厳を風刺して多くのサラリーマンの笑いを誘いました。上位下達が当たり前だった昭和のサラリーマン組織の無意味さを感じて、そんな会社で忍耐を強いられているサラリーマンたちを癒し、励ましていたのです」(前出の出版関係者)
■とくに何でもない会議と残業で、やり過ごすサラリーマン人生への賛歌
週刊現代で1969年から2024年まで連載した「サラリーマン専科」でも、そんな普通のサラリーマンの姿を描き続けた。
「最終回も、とくに何でもないただの残業、ただの会議、ただの帰宅で1日をなんとかやり過ごす平凡な日常の断片が描かれました。特別なイベントもどんでん返しもなく、何も起こらないけれど、そこに数十年の日々が詰まっている。そんなサラリーマン哀歌のようでいて、賛歌でもある。東海林さんならではの美学を凝縮したような1話として、語り継がれています。だからこそ、サラリーマン世代に親しまれ、愛読されたのでしょうね」(雑誌編集者)


















