著者のコラム一覧
吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<101>家宅捜索令状で知った「覚醒剤」の使用…精力剤も使わないのに?

公開日: 更新日:

 5月24日の夜、早貴被告と家政婦の大下さんは1階のリビングでテレビを見ていた。

「番組が終わったので2階に上がり、ソファに裸で座っている社長を見て『大変、大変』って慌てて下りて、大下さんと一緒に2階に戻りました」

 119番通報したのは早貴被告で、心肺蘇生の仕方を聞いて大下さんが心臓マッサージを施したが、野崎幸助さんの蘇生はかなわなかった。このとき野崎さんの体が「カチンカチンだった」と大下さんが証言したので、私は、彼が午後6時半以降に亡くなったというのはおかしいと思っていた。

 25日の深夜の家宅捜索まで社長の死因は分からず、それが分かったのは、家宅捜索令状に「覚醒剤使用についての捜索」と書かれていたからである。

■精力剤の類いも服用しないが…

「覚醒剤?」

 午前4時半までかかった家宅捜索に立ち会った早貴被告は疲れていたのか、26日の昼すぎに起きだしてきた。このときに初めて捜索令状について聞き、社長の死因が覚醒剤の大量摂取ということを知ったのである。

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