中居正広氏vsフジテレビは法廷闘争で当事者が対峙の可能性も…紀藤正樹弁護士に聞いた
──中居氏サイドは今月26日を回答期限としたとしていますが、第三者委の回答に納得できない、つまり中居氏の名誉回復がなされないと判断した場合は法廷闘争に出ることも考えられますか。
「その可能性もあると思いますが、中居氏への事情聴取との整合性が確認されれば、先に、第三者委報告書に対し訂正を申し立てていくことになるでしょう。損害賠償より何より、中居氏の名誉回復だからです。民事訴訟にするとすれば、中居氏サイドは絶対に勝たなければならない」
──争点は「性加害」があったのかどうか、でしょうか。
「性加害については事象への評価ですから、意見が分かれるところではありますし、『性加害』を裁判の主要な争点にするのは得策ではないと思います。第三者委の報告書では性加害の根拠として『WHO(世界保健機関)基準』としていますが、本当に性暴力と認定するだけの真実性があったのかは、被害者側からも事情を聞き、厳密な証拠を積み上げて争っていくことになります。中居氏は今回、第三者委の調査に対して、守秘義務解除を提案していたとし、第三者委員会の報告書と真逆のことを(代理人を通じて)主張しています。また6時間にわたってヒアリングに応じた発言の要旨がほとんど反映されていないとしている。どちらが正しいのか、むしろ裁判では、第三者委の手続き面の問題点を主張し、第三者委報告書の信用性を落としていく戦略をとるのではないでしょうか」