著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

私自身がんになって<2>カルテで分かった膀胱がんの悪性度

公開日: 更新日:

がんの時代」(海竜社)という本を昨年10月末に出版しました。しかしその2カ月後に、自分自身が膀胱がん手術を受けるとは思ってもみませんでした。日本人男性の3人に2人近くががんになるとはいえ、一番のリスクである喫煙をせず、メタボでもなく、「まさか自分が……」という思いです。

 12月27日に東大病院に入院し、翌日に手術を受けました。下半身麻酔でしたから、電気メスによる切除の様子もモニター画面で見ることができました。40分という短時間で完全に取りきれたのは幸いです。しかし、再発予防で膀胱内に抗がん剤注入も受けています。

 麻酔が切れると、下腹部が激しく痛みました。痛み止めが不可欠です。その処方をお願いして楽になりましたが、この治療を受ける全員に痛み止めが必要だと思います。痛みを我慢してよいことは全くありません。痛みの程度は本人しか分からないので、遠慮は不要。自分のこととはいえ、緩和ケアの大切さが身に染みました。

 入院は4泊で、大晦日に退院。しかし、膀胱がんは再発しやすいがんの一つです。今後は長期にわたって、定期的なフォローアップの受診が欠かせません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  2. 2

    佐々木朗希“大幅減速”球速160キロに届かない謎解き…米スカウトはある「変化」を指摘

  3. 3

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  4. 4

    ヤクルト村上宗隆 復帰初戦で故障再発は“人災”か…「あれ」が誘発させた可能性

  5. 5

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  1. 6

    フジの朝ワイド「サン!シャイン」8時14分開始の奇策も…テレ朝「モーニングショー」に一蹴され大惨敗

  2. 7

    「皐月賞」あなたはもう当たっている! みんな大好き“サイン馬券”をマジメに大考察

  3. 8

    セレブママの心をくすぐる幼稚舎の“おしゃれパワー” 早実初等部とアクセスや環境は大差ナシ

  4. 9

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  5. 10

    下半身醜聞・小林夢果の「剛毛すぎる強心臓」…渦中にいながら師匠譲りの強メンタルで上位浮上