進行・再発乳がん…副作用少なく“安定期間”延ばす薬が登場

公開日: 更新日:

 増加の一途にある乳がんだが、①進行・再発乳がんで②ホルモン受容体陽性かつHER2陰性のタイプに対しての新薬が登場する。最新治療はどうなっているのか? 国立がん研究センター中央病院乳腺・腫瘍内科長の田村研治医師に話を聞いた。

 乳がんはタイプによって治療法が異なる。カギのひとつが、女性ホルモンとHER2というタンパク質だ。

 乳がんには女性ホルモンで増殖するものがあり、女性ホルモンの作用を抑える内分泌治療が効く。このタイプはホルモン受容体が陽性か陰性で分かる。また、HER2を多く含む乳がんには、HER2阻害剤という薬が効く。HER2が陽性ならHER2阻害剤と抗がん剤、陰性なら抗がん剤だけの治療を行う。

「今回の新薬が対象とするのは、手術が不能な進行・再発乳がんの中でも、内分泌治療と抗がん剤治療を行うタイプです。内分泌治療を先に行い、効かなくなったら抗がん剤治療に移行します」(田村医師=以下同)

 内分泌治療は1次から3次まであり、“前の内分泌治療が効かなくなったら次”となる。患者によって、ひとつの内分泌治療が効いている期間も違えば、1次だけで終わる人、2次あるいは3次まで進める人もいる。内分泌治療をしている余裕がなく、いきなり抗がん剤治療に入る人もいる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ