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青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

知的活動と認知機能の関係 頭を使わないとボケるは本当か

公開日: 更新日:

 知的な好奇心が強い人は、積極的に読書をしたり、生涯学習セミナーに参加したりと、認知機能の低下とは無縁のように思えることでしょう。「ボケ防止には頭を使った方がいい」という話も聞きますが、本当のところはどうなのでしょうか。

 知的活動への関与と認知機能の関連性を検討した論文が、英国医師会誌の2018年クリスマス特集号に掲載されました。

 この研究では、1936年生まれのスコットランド在住の高齢者498人が対象となり、後年の認知能力や、認知機能低下の度合いが検討されています。読書や好奇心、問題解決への関与など、知的活動についてはアンケート調査により情報収集され、さらに15年間にわたり認知機能テストによる評価が行われました。

 解析の結果、わずかではありますが、知的活動への関与は後年における高い認知能力に関連していることが示されました。24点満点の認知能力評価において、情報処理スピードが0・97点、言語記憶が0・71点、それぞれ統計学的にも意味のある水準で高いという結果です。

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