著者のコラム一覧
荒井宏幸クイーンズ・アイ・クリニック院長

クイーンズ・アイ・クリニック院長。医学博士・眼科専門医。医療法人社団ライト理事長。みなとみらいアイクリニック主任執刀医。防衛医科大学校非常勤講師。

なぜ「涙目」になるのか…結膜がたるむと涙が正常に排出されない

公開日: 更新日:

 鼻涙管狭窄は、涙を鼻へと流す「鼻涙管」という管が狭くなってしまう病気です。この管が細くなると、涙がうまく排出されず、目の中にたまり、やがて目の外へとあふれ出てしまいます。

 その結果、皮膚がただれて「涙やけ」となり、ヒリヒリとした痛みを伴うこともあります。日常生活に支障を来すことがあるため、「年齢のせい」とあきらめず、眼科を受診することをおすすめします。

 鼻涙管狭窄が疑われる場合、眼科ではまず「通水テスト」を行います。これは涙の排出口である涙点に水を流し、鼻涙管の詰まり具合を調べる検査です。少し痛みを感じることがあるため、麻酔をして実施します。人によっては、通水を数回繰り返すことで症状が改善することもあります。

 しかし、通水だけでは改善しない場合や、鼻涙管の狭窄が強い場合には、医療用の細いチューブを鼻涙管に挿入する治療が行われます。このチューブを約2カ月間留置することで管が広がり、チューブを抜いた後も涙が正常に流れるようになります。

 もしこれでも改善しない場合には、鼻の骨に穴を開ける手術を検討することもありますが、多くの場合、チューブ挿入で症状が改善されます。

 涙目の原因はさまざまですが、適切な治療を受けることで効果を実感できます。気になる症状がある場合は、早めに眼科を受診しましょう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  2. 2

    帝釈天から始まる「TOKYOタクシー」は「男はつらいよ」ファンが歩んだ歴史をかみしめる作品

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  5. 5

    立川志らく、山里亮太、杉村太蔵が…テレビが高市首相をこぞってヨイショするイヤ~な時代

  1. 6

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  2. 7

    森七菜の出演作にハズレなし! 岡山天音「ひらやすみ」で《ダサめの美大生》好演&評価爆上がり

  3. 8

    小池都知事が定例会見で“都税収奪”にブチ切れた! 高市官邸とのバトル激化必至

  4. 9

    西武の生え抜き源田&外崎が崖っぷち…FA補強連発で「出番減少は避けられない」の見立て

  5. 10

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ