著者のコラム一覧
荒井宏幸クイーンズ・アイ・クリニック院長

クイーンズ・アイ・クリニック院長。医学博士・眼科専門医。医療法人社団ライト理事長。みなとみらいアイクリニック主任執刀医。防衛医科大学校非常勤講師。

犬の「涙やけ」は人間にも起こる…涙が排出されない涙流症

公開日: 更新日:

 白目を覆う結膜がたるむ「結膜弛緩症」は、高齢者の多くに見られます。代表的な症状が「涙目」で、眼科医はこれを「流涙症」と呼びます。

 流涙症は、何らかの原因で涙が鼻から喉のほうに排水されず、常に目にたまった状態になってしまう病気です。その結果、「ものがかすんで見える」「目がしょぼしょぼする」「常に目やにがたまる」といった症状が現れます。

 これは快適な状態ではありませんし、放置すると涙でまぶたが炎症を起こしたり、目尻や目頭にヒリヒリとした痛みを感じることもあります。犬を飼っている人は「涙やけ」という言葉を聞いたことがあるでしょう。過剰な涙の分泌によって、犬の目の周りの毛が涙で濡れて赤茶色に変化した状態のことで、この涙やけは人間にも起こります。

 流涙症の原因となる涙は、殺菌成分や免疫成分を含んでおり、目を乾燥や細菌などの感染から守るという大切な役割を担っています。涙は、上まぶたの外側にある「涙腺」という場所で作られます。ここで作られた涙は、まばたきをすることで目の表面全体に広がります。

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