ヘイト情報に騙され…ネット右翼に“中高年男性”が多い理由
昨年、ケント・ギルバート氏の著書「儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇」(講談社+α新書)が40万部を超えるベストセラーになった。“ネット右翼”が食いつく、「嫌韓・嫌中」本の類いである。アマゾンのレビューにも〈韓国人の恥のない文化が少し理解できた〉〈日本人なら絶対に読むべき〉と数多くの称賛の声が書き込まれている。
この手の本は、いまだに書店に平積みにされている人気ジャンル。昨年は他にも「韓国は、いつから卑しい国になったのか」(祥伝社)や「中国と韓国は息を吐くように嘘をつく」(徳間書店)などが発売され、これらの中心読者は40代以上の中高年男性だという。
毎日新聞の調査(2014年)でも明らかだ。「嫌韓・嫌中」本や記事の読者の45%が60代以上で、8割は普段から新聞や本を購読し、週刊誌を読む人が多かったと分析している。
週刊誌では最近、週刊現代が〈中国人が中国で子どもを産んでなぜ日本が42万円も払うのか?〉や〈日本の医療費が中国人に食い物にされている〉といった特集記事を組んだり、週刊新潮は〈韓国発「対馬ツアー」に潜入したら…添乗員がとんでもガイド〉と歴史認識の“デマ”を語るガイドの実態を紹介。