埼玉県の“ギネス級”花火大会で航空ショー開催計画のなぜ
埼玉県鴻巣市で10月13日に予定される「こうのす花火大会」。今年初めて航空自衛隊機「T―4」の航空ショーが併せて開催される計画があり、これを巡って地元が大騒ぎとなっている。
終戦記念日の8月15日。鴻巣市役所で十数人の市民が要望書を提出した。花火大会での自衛隊航空ショーを市が後援するため、その中止を求めたのだった。小学生の子どもを連れた女性はこう言う。
「花火大会で自衛隊の航空ショーをやるなんて全く知らされていなかった。いきなり戦闘機が飛んできたら怖がる子どももいる。こういう企画によって自分たちが気がつかないうちに自衛隊が身近な存在になっているのが恐ろしいですね」
「こうのす花火大会」は今年で17回目。地元鴻巣市商工会の青年部が主催し、打ち上げ数は約2万発、昨年は約40万人の見物客が集まった。2014年の第13回大会では、「世界最大の打ち上げ花火」として当時ギネス記録に認定されていた直径約105センチ、重さ約460キロの「四尺玉」を打ち上げたことで有名だ。そんな花火大会に、なぜ無関係な航空ショーが加わることになったのか。ヒントは地元商業施設でのイベント中止騒動にあった。