リーマン・ショックから10年 都道府県別回復度ランキング
2008年9月15日のリーマン・ショックから10年が過ぎた。当時、1万2200円台あった日経平均はわずか1カ月半後に7100円台まで暴落。下落率は40%を超えた。
「その後、日経平均は2万3000円台まで上昇しましたが、戻ったのは株価だけ……という印象はぬぐえません」(市場関係者)
東京商工リサーチが先週公表した「リーマン・ショック後の企業業績~売上高はリーマン前の水準を回復せず」が市場で話題だ。この10年間の企業業績(26万5763社)の動向を分析した内容で、リーマン・ショック前の07年度を「100」とし、売上高の推移などを数値化した。
リーマン翌年の09年度の売上高は84.7に下落。17年度は98.8で、この10年、一度も100に届いていない。
一方、利益(最終利益)は09年度に半分以下(48.9)に落ち込んだが、13年度に初めて100を超え(120.7)、17年度は162.0まで伸びた。要は、売り上げは低迷したままなのに、利益は1.6倍になったのだ。東京商工リサーチは「技術革新や製品の差別化」があったとしながらも、「正社員から非正規社員へのシフトなど、人件費抑制や労働分配率の低下も影響している」と分析した。