河合敦さん<4>江戸川区の高校で生活指導主任を任され…
東京都の教員になって8年目の春、異動で普通校の教壇に立つことになった。
「江戸川区にあるその高校は、けっこうヤンチャな子が多くて、進学率は3割ほど。主に専門学校を目指す子がほとんど。ボクは最初の3年間、担任を任され、次の4年間は生活指導部でした。これが、けっこう大変でした。たばこ、暴力、窃盗などの事件が、年間70回くらい起きる。たとえば、バイク通学は禁止なのに学校のすぐそばまで乗ってくる。現行犯で捕まえると、“休日に乗ってきてココに止めておいたんです”と、平然とシラを切る。私がどうすると思います? “そうか、じゃあ、マフラーに手を当ててみろ”と。ハハハ、できっこありません。アチチなんですから。生徒は渋々、“済みませんでした”となる。トイレでの喫煙も多かった。大便の個室に隠れて吸うんです。こっちは煙が上がったところでドアをドンドン叩く。“開けろ~”っと。生徒は火のついたたばこを持ってますが、“いま拾ったんです”ととぼける。こんなことの繰り返しでした」