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大岡玲作家

1958年生まれ、東京外大卒。「黄昏のストーム・シーディング」で三島由紀夫賞。「表層生活」で芥川賞。小説執筆の他に書評、美術評論、ワインエッセーなど幅広い分野で活躍。「本に訊け!」「男の読書術」「新編 ワインという物語 聖書、神話、文学をワインでよむ」などの著作がある。東京経済大教授。

【あはれ】怖さよりも哀しみを感じる小泉八雲を秋に読む

公開日: 更新日:

 9月である。暑いとはいえ、朝夕はいくぶん秋の涼風を感じることができるようになった。こういう頃合いになると、私はなぜか怪奇物を読みたくなる。

「怪談は夏」という、江戸時代後期の歌舞伎関係者が世間に定着させたイメージ戦略に異を立てるわけではないが、ひんやりした風がすうっと首筋… 

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