コロナ禍で見切り発車 テレワーク“天国と地獄”分けるもの

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 従業員への新型コロナウイルスの感染を防ごうと、NTTグループや楽天など多くの企業がテレワークの導入に乗り出した。パソコンや書類を自宅に持ち帰り、会議はオンライン、同僚とのコミュニケーションは社内SNSなどで取っている。政府が推進しようとしてきた“働き方”がいち早くスタートした形だが、実際に在宅勤務をしている現場のサラリーマンに話を聞いてみた。

「出勤に使う地下鉄はいつも満員で、正直40分近い“痛勤”はつらかった。ウイルス感染も怖かったのでテレワーク導入の知らせを聞いた瞬間は安堵しました。ただ、いざ始めてみると、周りで誰も働いていないのでモチベーションが上がりません」(大手総合商社勤務・40代男性)

 この男性は管理部門の社員で基本的にテレワーク中の業務連絡はメール。サボるわけではないが“隙間時間”に読書することもでき、定時が来れば外に飲みに出掛けるのも自由だという。

 もっとも、別の企業にはテレワークを窮屈に感じている人もいる。

「業務中に気を抜いているわけではありませんが、突然、オンライン会議を知らせる通知がPC画面に表示されるとドキッとします。10分以上参加が遅れると疑われるので、なかなか席を離れることができず、ストレスがたまります。その会議も10人規模になると声がかぶって聞き取りにくい。残業も普通にありますし、ようやく業務が終わって近場に飲みに出掛けようとすると妻に嫌な顔をされる。肩身が狭い思いをしています」(大手電機メーカー勤務・40代男性)

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