30年間も記憶喪失の男性が…コロナ報道で故郷を思い出した
中国で頭部の負傷のため記憶を失っていた男性が、テレビで新型コロナウイルスに関するニュースを見ている際に、自分の生まれ故郷を思い出し、話題になっている。
中国紙「新京報」(3月10日付電子版)などによると、この男性は、現在は浙江省雲和県に住む季節労働者の朱家明さん(57)。
朱さんは30年前、27歳の時、福建省建陽の建設現場で作業中に事故に遭い、頭部を負傷して記憶を失った。さらにまずいことに、その際に身分証明書まで紛失。朱さんは自分の出身地などに関する記憶をすべて失っていた。
ケガから回復した後、あちこちの建設現場で働いていた朱さんは2003年、建陽の現場で雷麗珍さんという男性と仲良くなった。雷さんとその妻は、朱さんの身の上を気の毒に思い、朱さんに自宅の一室を貸して親族のように暮らし始めた。