欧州から持ち帰ったウイルス 3月24日から感染拡大した理由
新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。一部の専門家が、風邪のウイルスよりも感染率が低いとか、感染しても軽症ですむなどと語っていたのはつい2カ月ほど前のことだ。ところが、ヨーロッパに飛び火したウイルスは、突如として猛威をふるい、アメリカも爆発的に感染者が増えていった。
日本の状況が変わったのは3月24日ごろである。まず、東京都内の感染者が増加し始めたからだが、それは私たちが感じただけでなく、数字にも表れていた。
黒木登志夫東京大学名誉教授が、東京都の感染者数の増加を、タテ軸を対数にしたグラフにしてみると、それまで東京は緩やかな勾配で増えていたのに、3月24日ごろから明らかに上向きに変化をしている。