緊急事態宣言は年内いっぱい延長か、ワクチン8割完了の11月までか…専門家vs菅政権の熾烈な攻防

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 やけのやんぱちなのか、ウィズコロナなのか。繁華街から人が消えず、新型コロナウイルスの感染爆発は収まる気配がない。6都府県に発令されている今月末が期限の緊急事態宣言も、もはや延長確実の情勢になってきた。いったい、いつまで延長されそうなのか。

  ◇  ◇  ◇

■インド超えの感染爆発

 感染状況がとりわけ深刻なのが東京都と沖縄県だ。直近1週間の10万人当たりの新規感染者数(14日現在)は212.76人と280.87人で、春に感染爆発したインドのピーク時198.5人を大きく上回っている。東京の15日の新規感染者数は4295人で、日曜日の最多を更新。都の基準による重症者数も6日連続の最多更新で、251人に増えた。沖縄も日曜としては過去最多の661人の感染が判明した。

「専門家からは年内いっぱいの宣言延長を求める声が上がっています。政治的な理由でそれが厳しいというのであれば、菅首相が『全国民の8割接種完了』の目標時期に掲げる『10月から11月までの早い時期』まで延長する必要がある、との訴えもある。ですが、自民党総裁選と衆院選を控える中での長期延長は『出口なし』『打つ手なし』と認めるようなもの。9月末までの1カ月延長が現実的選択になりそうです。ただ、1カ月の延長で済むのかどうか。デルタ株の感染力は半端じゃない。再延長に追い込まれる恐れがあります」(厚労省関係者)

35都道府県がステージ4

 直近1週間の10万人当たりの新規感染者数がステージ4の目安となる25人以上を下回るのに、インドではピークから2カ月を要している。

 翻って国内では35都道府県がステージ4、10県がステージ3レベル。感染拡大を抑え込んでいるのは秋田と徳島の両県だけだ。デルタ株が猛威を振るう第5波を、あと1カ月半で抑え込むのは、これまた楽観的過ぎるシナリオなのではないか。

 感染者数の増減をグラフ化すると山形曲線を描くため、波に例えられる。第1波から第4波までは、2カ月ほどの範囲に収まり、山はおおむね左右対称。ピーク以前とピーク以降で1カ月ずつ分け合ってきた。しかし、7月12日に4回目の宣言が東京に発令されて1カ月が過ぎたが、第5波はいまだにピークは見えていない。

 昭和大医学部客員教授の二木芳人氏(臨床感染症学)は言う。

「今月中旬にはピークに達すると見ていますが、24日に開幕を控えるパラリンピックが感染状況にどう影響するか。宣言の期限を延長したり、対象を拡大したところで、現状では具体的な対策に乏しく、感染抑止効果はもはや期待できない。プロスポーツイベントの中止や遊興娯楽施設の休業など、不特定多数の人が集まる機会をなくした方がいい。目に見える形で強烈なメッセージを打ち出す必要があるのではないか」

 懸念通り、東京五輪強行で感染爆発。失策をゴマカすためにまたも対策の小出し後出しでは、救われるはずの命がどんどん救われなくなる。

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