「終活支援条例」って何だ? 神奈川・大和市が7月に全国初施行で話題
「新型コロナウイルス感染による突然の自宅死が報じられるようになり、改めて『終活』への関心が高まっています」(葬儀業界関係者)
ご存じの通り、終活とは人生の最期に向けて死後の手続き、財産整理の準備をしておくこと。自分らしく生き、遺族らが苦労しないようにしておく活動だ。
有名人の終活でいえば、インパクトがあったのは樹木希林さん(享年75)だ。2013年に全身がんを公表し、18年に他界。樹木さんの「死ぬときぐらい好きにさせてよ」という生前の新聞広告は話題になった。やはり終活で切実なのは、身近に相談する人がいない高齢者だ。
そんな中、全国の自治体で初めて「終活支援条例」を6月に制定したのが神奈川県大和市(人口約24万人)だ。
同市の高齢者(65歳以上)世帯は4万623世帯。そのうち、1人世帯は1万6384世帯。高齢化率は全国平均を下回るが、高齢者の一人暮らし世帯、「おひとりさま」の割合は全国平均より高い。「多死社会の到来」を見据え、市長発案のもと16年から「おひとりさま支援」政策を本格化させた。