髙橋裕樹
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髙橋裕樹弁護士

「すべては依頼者の笑顔のために」がモットー。3000件を超す法律相談実績を持ち、相続や離婚といった身近な法律問題から刑事事件、企業法務まで何でもこなすオールマイティーな“戦う弁護士”。裁判員裁判4連続無罪の偉業を成し遂げた実績を持つ。アトム市川船橋法律事務所。

公務員はユーチューバーになれない? 副業・兼業禁止は時代遅れ

公開日: 更新日:

 テレビよりもインターネットを見る時間の方が多い時代になってきています。そして、携帯電話ひとつで誰でも動画投稿ができるようになり、ユーチューブなどの動画投稿サイトを通じて、世界中に表現をし、広告収益を稼げるような時代になりました。しかし、公務員にはいまだに厳しい副業・兼業禁止の制約があります。本業以外の事業で収益を得ることが禁止されているのです。

 今年1月、和歌山北消防署に勤務する消防士長の男性が自身の管理するユーチューブチャンネルに、ゲーム実況動画を314本投稿。1年足らずで広告収益として約115万円の収入を得ていたことが、匿名通報によって発覚し、地方公務員法の副業禁止規定に違反するとして、減給処分を受けました。

 この処分についてネット上で賛否両論が巻き起こりました。確かに、公務員の場合、副業を優先するあまり本来の業務がおろそかになることを防止しなければなりません。特に警察・救急・消防業務などは、職務怠慢が市民の命に直結します。そのため公務員には「職務専念義務」が課されており、任命権者の許可を受けることなく、営利目的で副業を行うと、国家公務員法、地方公務員法違反として懲戒処分の対象となります(国家公務員法104条、地方公務員法38条)。

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