甘粕代三
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甘粕代三売文家

1960年東京生まれ。早大在学中に中国政府給費留学生として2年間中国留学。卒業後、新聞、民放台北支局長などを経て現職。時事評論、競馬評論を日本だけでなく中国・台湾・香港などでも展開中。

入国上限を1万人に緩和も…成田空港でいまだ続く阿鼻叫喚の「検疫地獄」を現場ルポ

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルスの水際対策について、日本政府は10日から1日当たりの入国上限を1万人に緩和するが、大丈夫か? トップダウンの方針に現場の検疫体制が追いついていない。先月から観光を除く外国人の新規入国が再開されたものの、成田空港では阿鼻叫喚の“検疫地獄”が続いていた。中東ドバイからの帰国便に乗った日本人文筆家の怒りのリポート──。

  ◇  ◇  ◇

「ママ、お水飲みたいよ~!」

 3月28日午後9時すぎ、成田空港構内に幼女の鳴き声が響いた。アディスアベバ発エチオピア603便は午後6時到着。満席の二百数十人の乗客は、降機から既に3時間以上が経っていた。係員に誘導されて検疫問診票を配布されるまで1時間以上。一人一人への説明、記入から提出まで1時間以上。ようやくPCR検査となる。その間に、給水器もなければ、食事を取る機会もない。

 乗客のうち、日本人は十指にも満たない。アフリカ、中近東、ウズベキスタン、カザフスタンなど中央アジアから技能研修や留学で日本を訪れる若者が大半を占めていた。

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