シニア世代は備えておきたい お金にまつわる「5つのリスク」
東京都在住の会社員、栗原雄一氏は52歳。40代後半になって、老後に待ち受ける生活リスクに備えるようになった。
「マイホームの購入は、41歳の時でした。35年ローンです。65歳時の残債は、1000万円を超える計算です。退職金で完済する方法もあります。しかし、そもそも退職金は老後資金として、とても重要です。現役時代に繰り上げ返済をして、残債を少しでも減らそうと思っています」
■晩婚化も影響
日本経済新聞朝刊(2020年10月5日付)によると、住宅ローンの完済予定年齢は平均73歳だ。背景には、晩婚化や借入金額の増加がある。栗原氏は、こうした老後の残債リスクに対処しようとしているのだ。
老後の生活リスクはまだある。
●浪費のリスク
「退職後にお金を長持ちさせるには、お金の引き出し率と資産配分のバランスが重要です。例えば、株式と債券に投資した場合、毎年10%の割合で換金すると10年程度で投資したお金はゼロになってしまいます。無駄金は使わず、運用中の資産にはできるだけ手を出さないことが鉄則です」