自炊できない「ホテル暮らし」半年で都内8カ所…20代女子は毎日何を食べているのか?
“ホテル暮らし歴半年”の20代のイワタリサさんは、空港のグラウンドスタッフだった昨年、航空会社からホテルのサブスクサービス「hotelpass」の運営会社に転職。これをきっかけに賃貸生活を卒業した。
敷金・礼金がなく賃貸並みの料金で掃除の必要がない点などに引かれ、ホテル暮らしをスタート。これまで都内8カ所のホテルを住み替えながら快適に暮らしていると話すが、ほとんどのホテルにはキッチンがない。
自然と外食が多くなるため、金銭面だけでなく健康面をたびたび心配されることが増えたという。実際、どんな食生活を送っているのか。
「朝は冷蔵庫に常備しているヨーグルトや納豆のほか、コンビニやスーパーで買った野菜ものの総菜やサラダを取るようにしています。ホテルによっては朝食が無料のこともあります。昼夜はほぼ外食で、自炊をしない分食費はかかりますが、洋服などにお金を使わなくなったので、トータルの出費は変わりません。毎月生活するホテルを変えているので、その場所でしか食べられないものを貪欲に探して食べに行くのが楽しみのひとつです。少し高いお店でもランチならお手頃なことが多いです」
「むしろ心身ともに健康になったと実感」
食費は月4万円。うち1万円ほどは朝食用の中食などに使っている。イワタさんは地図アプリに行きたい店をリスト化して、チェックアウトの日までにホテル周辺の店を攻略。賃貸時代にはなかった習慣だ。だからといって、健康面もおろそかにしていないという。
「この半年ホテル暮らしを経験して、これまでは“自炊が健康につながる”という固定観念に縛られていたように思います。今どきは健康志向のお店も多いですし、きちんとした素材を使った総菜なども夕方になると手軽に購入できます。自炊をしたくなったら、キッチン付きのホテルに移れば解決しますし。職場のある都心で生活することで時間にゆとりもできるので、その分ジムに通ったり、皇居周辺をランニングしたりと運動に充てられます。ホテル暮らしでむしろ心身ともに健康になったと実感しています」と話すイワタさん。
食生活のデメリットは感じていないという。
ホテル暮らしはイワタさんのような20代(全体の18.8%)だけでなく、30代(同36.8%)、40代(同18.8%)、50代(同16.2%)も少なくない(「hotelpass」運営会社調べ)。
今や若者だけのものではないとのこと。