自民「山際コロナ対策本部長」“不手際人事”のなぜ…チラつく「政治の師」甘利明氏の影
非難ゴウゴウだ。旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)とズブズブだった山際大志郎前経済再生相が、自民党の新型コロナ対策本部長に抜擢された問題人事。事実上の更迭からわずか4日後の起用に、野党だけでなく、与党内からも異論が噴出。国民をなめ切った人事は、支持率低迷にあえぐ岸田首相にとって自業自得の追い打ちになりそうだ。
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4日の衆院厚労委員会で、野党議員から山際氏起用を追及された岸田首相は、「党の人事については、その人物のこれまでの経歴、経験を踏まえて、総合的に判断したものと承知している」と答弁。しかし、本当に「総合的に判断した」というなら、旧統一教会との接点によって経歴にミソを付け、次々に記憶を失う“鳥アタマ”に重要ポストを任せるはずがない。なぜ、国民の怒りの火に油を注ぐ人事を行ったのか。
「甘利前幹事長の意向が働いたともっぱらです。山際さんにとって甘利さんは『政治の師』。甘利さんにとっても山際さんは直系の子分のひとりです。一緒に石原派(現・森山派)を飛び出して、麻生派に移籍しています。そもそも山際さんを経済再生相に強く推したのも、甘利さんだと言われています。コロナ対策本部長の役職にプッシュすることで、甘利さん自身が少しでも影響力を残そうとしたと考えれば、不思議ではありません」(永田町関係者)
案の定、ツイッター上は《党コロナ対策本部長を「総合的判断」により決めるのであれば絶対山際の名前など出るわけがない》《何から何まで、やってることが国民の気持ちを逆なでしてる》などと大荒れだ。
山際氏も山際氏で、よくも平然と役職を引き受けたものだ。党の重要ポストへの就任が大炎上するかどうか、容易に想像できそうなものである。