「物価の優等生」卵もついに3割超値上げの衝撃! 鳥インフルと飼料高騰のWパンチ
この年末年始、スーパーの卵の値上げに驚いた向きも多いだろう。もともと、クリスマスケーキやおでん、すき焼きなど季節の料理に使われる冬場に需要が高まるとはいえ、例年以上に価格が高騰。目安となる「全農たまご東京Mサイズ」の先月の卸売価格は月平均で1キロあたり284円と、前年同月比74円(約35%)も値上がりし、統計が公表されている1993年以降、最高値となった。
■過去30年で最高値
価格が安定した食品の代表格で「物価の優等生」とも称される鶏卵が、ここまで高騰したのには特別な理由がある。
まず、養鶏場などでの高病原性鳥インフルエンザの感染拡大だ。昨年秋に始まった今シーズンの国内発生件数は23道県の計54例(3日時点)に上り、過去最多を更新。鶏などの殺処分数も3日時点で計約775万羽となり、過去最多の20年11月~21年3月の計約987万羽に迫っている。
「大流行した2年前のシーズンは、殺処分の影響で卵の産地在庫が品薄となり、本来なら需要が落ちて価格も下がる夏場にも値上がりしました」(ある鶏卵業者)