体重124キロのカナダ男性が35キロ減量したのは…息子に腎臓を提供するため

公開日: 更新日:

 息子を思う父親の愛情に感動が広がっている。

 カナダ北東部ヌナブト準州のイヌイット集落アルビアトで役所の広報部長を務めるダニエル・カブルチャックさん(48)の息子ハンターさん(16)は2020年9月、「若年性ネフロン癆(ろう)」という遺伝的な腎臓病と診断された。診断時、すでにステージ4で腎臓は16%しか機能していなかった。投薬で何とかしのいでいたが、腎臓の移植手術が必要だった。

 ダニエルさんは血液型など、ドナーとしてほとんどの条件にマッチしていたが、ひとつ大問題があった。太りすぎていたのだ。1年前、ダニエルさんの体重は124キロ。ドナーになるには90キロを切る必要があった。

 ダニエルさんは息子のために一念発起、厳しいトレーニングとダイエットを始めた。

 その結果、今年3月に見事、目標をクリア。医師からハンターさんへの腎臓提供が正式に承認された。

「精神的につらいこともありましたが、息子のために自分を追い込み続け、それが今、実を結びました」とダニエルさん。

 手術は6月22日の予定。ダニエルさんは2週間ほど、ハンターさんは3カ月ほど入院する予定だ。

 ダニエルさんは「息子の苦悩が終わるのが待ち遠しいです」と語った。写真は2021年3月当時のダニエルさんだ。

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