不妊の原因はまさかの「精液アレルギー」…リトアニア在住女性の悩みの原因が判明、注目集める
リトアニアに住む29歳の女性(氏名非公表、以下Aさん)が、長年の不妊に悩んだ末、極めてまれな「精液アレルギー」が原因であることが判明。米紙ニューヨーク・ポストなど複数のメディアで報じられ、注目を集めている。
Aさんは4年間、自然妊娠の試みと2回の体外受精(IVF)が失敗に終わり、婦人科検査でも明確な原因が見つからない「原因不明の不妊」と診断されていた。
Aさんには、気管支喘息やカビ、ホコリなどに対するアレルギー歴があった。膣内へ射精を伴うセックスをすると、鼻づまりやくしゃみ、さらに性器の灼熱感、かゆみ、むくみ、全身の不快感などの症状を経験していた。
その後、アレルギー検査で、精液中のタンパク質に対するアレルギー反応「ヒト精漿(せいしょう)過敏症」であることが判明し、それが不妊の直接的な原因ではないものの、受精や胚の着床を妨げる可能性があるという。またアレルギーによる炎症反応が、精子の運動性や生存率を低下させる可能性も指摘されている。
報道では、Aさんの治療の詳細や妊娠の試みの結果については明らかにされていない。
ただAさんが29歳と若いこと、また軽度の子宮内膜症以外の重大な不妊要因が報告されていないことから、適切な治療を受ければ妊娠の可能性は十分にあるという。