自転車に乗るなら肝に銘じておきたい…ひき逃げで逮捕なら勾留最大23日、解雇のリスクも
ひき逃げというと、クルマが加害者になる事故や事件をイメージするだろう。しかし、最近は自転車が加害者になるケースが相次いでいる。自転車といえども、加害者が逃げると、警察沙汰になりかねない。
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静岡市の市道交差点で先月26日午前9時半ごろ、自転車同士が出合い頭に衝突。その余波で一方の自転車に乗っていた無職の女性(90)が転倒し、後頭部から血を流すケガをした。その後、女性は病院に運ばれたが、幸い軽傷だという。
もう1台の自転車に乗っていたのは20代から30代とみられる男性で、事故でも止まらずに、その場から走り去ったという。
この3日前の23日午前7時50分ごろには、神戸市の歩道で中学2年の女子生徒が歩いて登校中に、後ろから自転車に追突された。前に倒れ、顔や膝などを擦りむく軽傷を負ったという。
神戸市のケースで自転車を運転していたのは若い女性。静岡と同様に女子生徒を助けることなく逃走したという。
静岡の事故は、目撃者が消防に通報。神戸の事故は、女子生徒と保護者がその後、交番に被害届を提出したことで事件が発覚。いずれも、警察がひき逃げ事件として捜査している。
警察庁によると、昨年の自転車関連事故(自転車が第1当事者または第2当事者の交通事故)の件数は、6万9985件で、2012年に比べてほぼ半減だ。しかし、全交通事故に占める自転車事故の割合は、16年から増え続けていて約23%に上る。4件に1件は自転車が絡んでいて、自転車事故の比重が増しているのだ。