肉や野菜を「硬水」で煮るとおいしくなるのはなぜ?「軟水」の日本に適した料理は?

公開日: 更新日:

「例えば、お肉を硬水で煮るとミネラル分が付着して臭み成分(タンパク質)がアクとして排出され、柔らかくなります。硬水で煮たり茹でたりすると、イモはデンプンやペクチンの排出が抑えられ煮崩れしにくく、米はパラッと、パスタはコシがある状態に仕上がり、冷めてもくっつきにくくなります。逆に、昆布などは軟水でダシを取るとうまみが抽出されやすくなるほか、米をふっくらさせたり和食全般に適しています」(よしださん)

 ほかにも、パエリアやビーフシチュー、ブイヨンなどは、硬水で調理するのが適している。

「本場スペインのパエリアがおいしく感じるのは、硬水が使われている点もあるように思います。肉と野菜を硬水で長時間煮込むことで、澄んだスープのブイヨンも比較的簡単に作れます。沖縄では地域によって硬水と軟水に分かれるので、沖縄そばも昔は硬水で豚肉など動物性のダシを取るところと、軟水で野菜ダシを取るところがあったようです。硬水のミネラルウオーターが手に入りにくい場合は、軟水1リットルににがり1滴ほどを垂らすと硬度が20程度上がります」(よしださん)

 食材や料理によって水を使い分けることで、仕上がりが変わり味も格段においしくなるという。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因